2024年7月、神奈川県横須賀市から横浜市へ引っ越しました。
思い返せば、幼い頃から横浜には深い縁がありました。私が小学校3年から大学卒業まで師事した恩師は横浜に住んでいたため、桐朋に入るまでは毎週日曜日、横浜へレッスンを受けに通っていました。朝10時からのレッスンを終え、帰りに横浜駅の地下街にある今はなき札幌ラーメンを食べるのが楽しみだったのを、今でもはっきり覚えています。(あのラーメン、本当に美味しかった!)桐朋在学中も、時には先生のご自宅でレッスンを受けることがあり、横浜は私にとって「学びの街」でもありました。
そんな思い出が詰まった横浜ですが、まさか自分が住むことになるとは思ってもいませんでした。1990年代からアメリカで暮らし、2021年に地元横須賀へ戻ってきた私たち家族。当時、息子は公立の小学校へ転入し、夫は東京の会社に勤めながらリモートワークの日々。私もマンションではグランドピアノを置けなかったため、実家で練習やレッスンをしていました。
しかし、コロナが落ち着くにつれ夫の出社頻度が増え、息子も東京の中学校に進学。私も移動の負担を減らしたいと考え、家族全員がもっと快適に過ごせる住環境を求めて引っ越しを決意しました。
そんな中、素晴らしい不動産屋さんのエージェントお二人に出会い、たくさんの素敵な物件を見せていただきました。そして、ある日、運命的な出会いのように「ここだ!」と直感する家に巡り合いました。見た瞬間に夫婦そろって惚れ込み、即決。こうして、私たちの新たな生活が横浜で始まりました。
そして、念願だった防音室も、この家で叶いました。義弟の協力もあり、専門の施工業者の方々に改造をお願いし、6月下旬にはスタジオが完成。夫も仕事に集中でき、息子も通学しやすくなり、私も心置きなくピアノを弾ける環境が整いました。
かつてレッスンのために通い続けた横浜。今度はここで、新しい音楽の時間を紡いでいきます。
帰国する際、長年弾いてきたYAMAHAのC3を手放しました。今回スタジオに迎えたのは、試奏を重ねて相性の良さを感じた1台。今回も大好きなYAMAHAのCX3です。温かみのある音色が魅力で、タッチもしっかりとした感触。これから弾き込んでいくうちに、どんなふうに育っていくのか楽しみです。
現在、このピアノを使って西海岸の生徒さんたちとオンラインレッスンを行っています。時差の関係で、日本の朝は向こうの放課後。そんなふうに、国を越えて音楽をつなげることができるのは、オンラインならではの面白さだと感じています。
そして、横浜に拠点を移したことで、自宅での対面レッスンもスタートすることにしました。30分の体験レッスンはいつでも受付中ですので、ご興味のある方はぜひいらしてください!
レッスンは、生徒さんとの相性がとても大切。まずは実際に体験して、「ここで続けたい!」と思えるかどうかをじっくり考えていただければと思います。もちろん、「ちょっと違うかも」と感じたら、無理に続けなくても大丈夫です。
スタジオへのアクセス
📍 田園都市線「たまプラーザ駅」から徒歩17分(バスで5分)
📍 「あざみ野駅」から徒歩20分(バスの利用がおすすめ)
📍 「鷺沼駅」から電車&バスで約15分
お車でお越しの方は、ドロップオフまたは近くのコインパーキングをご利用ください。
お申し込み・お問い合わせ
体験レッスンのお申し込みは、こちらのページからどうぞ!
ご質問があれば、メール(rieandopiano@gmail.com)でもお気軽にお問い合わせください♪
大人になってからピアノを始める魅力 大人になってから何かを始めるのは、勇気がいることです。特にピアノのような楽器は「子どもの頃から習っていないと上達しにくいのでは?」と不安に思うかもしれません。けれど、ピアノは何歳からでも楽しめる楽器であり、大人だからこそ得られるメリットもたくさんあります。「やってみたい」という気持ちを大切に、一歩を踏み出してみませんか? 今まで教えてきた大人の生徒さんたち 大人になってからピアノを始める方には、それぞれのきっかけやペースがあります。長年の夢を叶えるために始める方もいれば、お子さんの成長をきっかけに再び鍵盤に向かう方もいます。実際に、これまで教えてきた大人の生徒さんの中には、老後の楽しみとして40代から始めた方や、お子さんがレッスンを受けるのを見て通い始めた保護者の方も多くいらっしゃいました。その中には、中学・高校まで習っていたけれど、もう一度挑戦したいと考えた方も少なくありません。お子さんが成長してお教室を辞めた後も、ご自身の楽しみとして続ける方もおり、皆さんそれぞれの形でピアノを楽しんでいます。 大人だからこそ、理解が深まり上達が早い 子どもがピアノを習う場合、先生の指示を真似しながら感覚的に学ぶことが多いですが、大人は論理的に物事を考える力があります。「なぜこの指使いなのか」「このフレーズをどのように表現するとより美しく響くのか」など、楽譜の意味を理解しながら進められるため、基礎をしっかり築きながら演奏を深めることができます。また、大人は時間を有効に使う術を知っているため、短時間でも効率よく練習し、確実に上達していくことが可能です。 自分のペースで学べる、無理なく続けられる 大人のピアノレッスンは、柔軟なスケジュールで進められます。仕事や家庭の都合に合わせてレッスンの頻度を決められるので、「忙しくて続けられないのでは?」という心配も不要です。実際に私がアメリカでレッスンさせていただいた大人の生徒さんの多くは、隔週で細く長く続けられる方が多かったです。 また、大人のレッスンでは、レベルに応じて取り組む曲を相談しながら決められるのも魅力です。「この曲を弾けるようになりたい!」という目標があれば、練習のモチベーションも自然と高まります。 ピアノは脳の活性化にも効果的 ピアノを弾くことは、脳にとって非常に良いトレーニングになります。指先を動かすことで、脳の運動をつかさどる部分や感覚をコントロールする領域が活性化され、脳全体が刺激されます。特に、両手で異なる動きをすることで脳がバランスよく働き、思考力や記憶力の向上が期待できます。 さらに、大人になってからの習い事は「脳のアンチエイジング」にも効果的です。ピアノを続けることで、集中力や判断力が鍛えられ、認知機能の低下を防ぐことができます。音楽を楽しみながら、脳を活性化することが期待できるのは大きな魅力のひとつです。 日常のストレスを和らげ、心を豊かにする ピアノの音色には、リラックス効果があります。忙しい日常の中で、ピアノを弾くことで心を落ち着け、ストレスを和らげることができます。 また、音楽を通じて自己表現ができることも大きな魅力です。「仕事とは別の世界を持つことで、人生がより充実した」と感じる大人の生徒さんも多くいらっしゃいます。…
スタッカート奏法──「はねる」ではなく「短く」弾く ピアノを習っていると必ず出てくる「スタッカート」。多くの生徒さんが「スタッカート=はねる」と理解してしまいがちです。しかし、実際は「はねる」のではなく、「音を短くする」意味です。では、どうすれば美しく効果的なスタッカートが弾けるのでしょうか? 今日はスタッカート奏法について詳しく解説します。 スタッカートの本当の意味 スタッカート(staccato)は、イタリア語で「切り離す」という意味を持ちます。これは「音と音の間に隙間を作る」奏法であり、音を短くすることが目的です。 よく「はねる」と表現されることがありますが、それが誤解のもとになりがちです。むやみに手を跳ね上げると、音が雑になったり、テンポが乱れたりすることがあります。大切なのは、「次の音へのつなぎを意識しながら、音を短く切る」ことです。 スタッカートにはさまざまな種類がありますが、私自身、今でも苦手に感じるものがあり、練習が必要だと感じることがあります。 スタッカートの練習方法 まずはレガートで弾く スタッカートの前に、そのフレーズを レガート で弾いてみましょう。なぜなら、レガートで弾くことで メロディーラインをしっかり把握できる からです。 まず、スタッカートをつけずに、なめらかに弾く。 そのフレーズがどのように流れるのかを耳で確認する。 音楽的な方向性を考えながら、レガートでの演奏を完成させる。 このプロセスを飛ばしてしまうと、スタッカートをつけた時に フレーズの流れがぎこちなくなる ことがあるので要注意です。 レガートの感覚を残しながらスタッカート…
ピアノを始めるなら、最初の基礎をプロの先生に習うことをおすすめします。特に、姿勢や手の形は、アルペッジョやスケール、音色作りなどの基礎となり、上達に欠かせない重要な要素です。
アメリカでの学生時代からスタジオを立ち上げるまでの経緯、そして成長に至るまでの過程を、いくつかの記事に分けてご紹介したいと思います。学生時代の自由な暮らしやバイトの話しなどもしています。この経験がどなたかの参考や励みになれば幸いです。