ピアノを教え始めたのは、大学生の頃。桐朋の弦楽器専攻の後輩や、近所のお子さんに副科ピアノを教えるのが最初でした。当時は指導経験も浅く、特に小さな子どもへのレッスンには不安もありました。指導方法を試行錯誤しながら、「どうしたら生徒さんが楽しく、効果的に上達できるのか」を日々考えていました。
1998年にアメリカへ渡ってからは、友人の子どもにピアノを教える機会があり、それがきっかけで指導を本格的にスタート。ヤマハのような音楽教室での指導、訪問レッスン、プライベートスタジオの開設など、多様な環境で経験を積みました。その中で強く感じたのは、「レッスンの形は一つではない」ということ。
生徒一人ひとりの目的や個性、環境に応じて、最適な指導法を見つけることが何より大切だと気づきました。
アメリカで20年以上生活し、日本に戻る予定はありませんでした。でも、夫の仕事の関係で突然の帰国が決まり、私も息子も「日本での生活」に慣れる必要がありました。
最初は戸惑いの連続でした。賃貸契約の仕組みも病院の制度も、すべてが違う。周囲の人たちが当たり前に知っていることを知らないため、「この人、変なことを言ってる」と思われているのでは…と不安になることもありました。
そんな中で、「海外から日本に移住した生徒さんは、きっと私と同じ気持ちを味わっていたんじゃないか」と気づきました。
以前、アメリカのスタジオに、日本から引っ越してきた中学生の生徒さんがいました。慣れない海外生活の中で、唯一心の支えになっていたのがピアノ。「ピアノだけは日本語で習いたい」というご家族の希望があり、私のスタジオに通うことになりました。
レッスンを重ねるうちに、彼は少しずつ自信を取り戻し、ピアノもどんどん上達。最初は不安そうだった表情が、次第に明るくなり、立派に高校を卒業し、元気に日本へ戻っていきました。
この経験が、私の指導方針を大きく変えました。「技術を教えること」だけでなく、「ピアノがその人の人生にどう関わるのか」を大切にしたいと思うようになったのです。
アメリカで指導していた頃、「日本語で教えてくれる先生を探しています」という声をたくさん聞きました。バイリンガル教育は簡単ではなく、英語と日本語のバランスを取るのはとても難しいものです。
海外在住の日本人のご家族にとって、日本語でピアノを学ぶことは、単なるスキル習得以上の意味があります。言語の壁を感じずにレッスンを受けることで、子どもたちが「ピアノを弾くことそのもの」を楽しめる環境が生まれるのです。
でも、日本語で教えてくれる先生がどこにでもいるわけではありません。そこで、オンラインレッスンを活用すれば、距離に関係なく質の高い指導を受けることができます。
コロナ禍を経て、私たちの生活は大きく変わりました。音楽の世界でも、リモートレッスンやオンラインコンサートが普及し、これまで「対面でないとできない」と思われていたことが、意外にも可能であると気づかされました。
現在、横浜のスタジオでは対面レッスンの受付を開始していますが、引っ越しや海外生活などの事情で継続的に通うことが難しい方には、オンラインレッスンもおすすめです。
🎵 日本語でピアノを学びたい海外在住の方
🎵 忙しくて決まった時間に通うのが難しい方
🎵 基礎からしっかり学び直したい方
対面&オンラインでのピアノレッスン受付中!
現在、横浜と横須賀のスタジオでは対面レッスンを受付中です!
また、日本全国・海外在住の方へ向けたオンラインレッスンも開講しています。
🎹 対面レッスン(横浜・横須賀スタジオ)
📍 横浜: 田園都市線「たまプラーザ駅」徒歩17分(バス5分)
📍 横須賀: 京急線「堀の内駅」から徒歩3分
💻 オンラインレッスン(Zoom)
🌍 対象: 日本全国・海外在住の方
📩 お問い合わせ・お申し込み:
📧 rieandopiano@gmail.com
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「どんなレッスンが合うのか分からない…」という方も、お気軽にご相談くださいね♫
大人になってからピアノを始める魅力 大人になってから何かを始めるのは、勇気がいることです。特にピアノのような楽器は「子どもの頃から習っていないと上達しにくいのでは?」と不安に思うかもしれません。けれど、ピアノは何歳からでも楽しめる楽器であり、大人だからこそ得られるメリットもたくさんあります。「やってみたい」という気持ちを大切に、一歩を踏み出してみませんか? 今まで教えてきた大人の生徒さんたち 大人になってからピアノを始める方には、それぞれのきっかけやペースがあります。長年の夢を叶えるために始める方もいれば、お子さんの成長をきっかけに再び鍵盤に向かう方もいます。実際に、これまで教えてきた大人の生徒さんの中には、老後の楽しみとして40代から始めた方や、お子さんがレッスンを受けるのを見て通い始めた保護者の方も多くいらっしゃいました。その中には、中学・高校まで習っていたけれど、もう一度挑戦したいと考えた方も少なくありません。お子さんが成長してお教室を辞めた後も、ご自身の楽しみとして続ける方もおり、皆さんそれぞれの形でピアノを楽しんでいます。 大人だからこそ、理解が深まり上達が早い 子どもがピアノを習う場合、先生の指示を真似しながら感覚的に学ぶことが多いですが、大人は論理的に物事を考える力があります。「なぜこの指使いなのか」「このフレーズをどのように表現するとより美しく響くのか」など、楽譜の意味を理解しながら進められるため、基礎をしっかり築きながら演奏を深めることができます。また、大人は時間を有効に使う術を知っているため、短時間でも効率よく練習し、確実に上達していくことが可能です。 自分のペースで学べる、無理なく続けられる 大人のピアノレッスンは、柔軟なスケジュールで進められます。仕事や家庭の都合に合わせてレッスンの頻度を決められるので、「忙しくて続けられないのでは?」という心配も不要です。実際に私がアメリカでレッスンさせていただいた大人の生徒さんの多くは、隔週で細く長く続けられる方が多かったです。 また、大人のレッスンでは、レベルに応じて取り組む曲を相談しながら決められるのも魅力です。「この曲を弾けるようになりたい!」という目標があれば、練習のモチベーションも自然と高まります。 ピアノは脳の活性化にも効果的 ピアノを弾くことは、脳にとって非常に良いトレーニングになります。指先を動かすことで、脳の運動をつかさどる部分や感覚をコントロールする領域が活性化され、脳全体が刺激されます。特に、両手で異なる動きをすることで脳がバランスよく働き、思考力や記憶力の向上が期待できます。 さらに、大人になってからの習い事は「脳のアンチエイジング」にも効果的です。ピアノを続けることで、集中力や判断力が鍛えられ、認知機能の低下を防ぐことができます。音楽を楽しみながら、脳を活性化することが期待できるのは大きな魅力のひとつです。 日常のストレスを和らげ、心を豊かにする ピアノの音色には、リラックス効果があります。忙しい日常の中で、ピアノを弾くことで心を落ち着け、ストレスを和らげることができます。 また、音楽を通じて自己表現ができることも大きな魅力です。「仕事とは別の世界を持つことで、人生がより充実した」と感じる大人の生徒さんも多くいらっしゃいます。…
スタッカート奏法──「はねる」ではなく「短く」弾く ピアノを習っていると必ず出てくる「スタッカート」。多くの生徒さんが「スタッカート=はねる」と理解してしまいがちです。しかし、実際は「はねる」のではなく、「音を短くする」意味です。では、どうすれば美しく効果的なスタッカートが弾けるのでしょうか? 今日はスタッカート奏法について詳しく解説します。 スタッカートの本当の意味 スタッカート(staccato)は、イタリア語で「切り離す」という意味を持ちます。これは「音と音の間に隙間を作る」奏法であり、音を短くすることが目的です。 よく「はねる」と表現されることがありますが、それが誤解のもとになりがちです。むやみに手を跳ね上げると、音が雑になったり、テンポが乱れたりすることがあります。大切なのは、「次の音へのつなぎを意識しながら、音を短く切る」ことです。 スタッカートにはさまざまな種類がありますが、私自身、今でも苦手に感じるものがあり、練習が必要だと感じることがあります。 スタッカートの練習方法 まずはレガートで弾く スタッカートの前に、そのフレーズを レガート で弾いてみましょう。なぜなら、レガートで弾くことで メロディーラインをしっかり把握できる からです。 まず、スタッカートをつけずに、なめらかに弾く。 そのフレーズがどのように流れるのかを耳で確認する。 音楽的な方向性を考えながら、レガートでの演奏を完成させる。 このプロセスを飛ばしてしまうと、スタッカートをつけた時に フレーズの流れがぎこちなくなる ことがあるので要注意です。 レガートの感覚を残しながらスタッカート…
ピアノを始めるなら、最初の基礎をプロの先生に習うことをおすすめします。特に、姿勢や手の形は、アルペッジョやスケール、音色作りなどの基礎となり、上達に欠かせない重要な要素です。
アメリカでの学生時代からスタジオを立ち上げるまでの経緯、そして成長に至るまでの過程を、いくつかの記事に分けてご紹介したいと思います。学生時代の自由な暮らしやバイトの話しなどもしています。この経験がどなたかの参考や励みになれば幸いです。
田園都市線「たまプラーザ駅」から徒歩17分、あざみ野行きのバスを使うと往復の坂道も楽です。「あざみ野駅」からは徒歩20分、こちらもバスをお使いになる事をおすすめします。