みなさんは、不思議な話を信じますか?私は子供の頃からそんな世界に興味津々、夏休みの楽しみは「あなたの知らない世界」でした。私自身、霊感はないものの、そのような特別な能力を持つ友人には「知らぬまに連れてきちゃうから気をつけた方がいいよ」とよく言われます。実際、これからお話しするある場所へ行った後も、「あなた、100人以上背負ってるわよ!」と、とんでもなく予想外な事を言われ困惑しました。私の不思議体験は練習中が多く、音楽は異次元と繋がっているのかな、なんて思うようになりました。暑い夏の締めくくりに、不思議な話はいかがですか?
昔の話になりますが、パートナーのご両親の別荘があった、マサチューセッツ州のケープコッドでの出来事です。そのお宅は、古き良きアメリカを彷彿させる、それは素敵な別荘地のある入江に建ち、落ち着いた佇まいを醸し出していました。広々としたお庭、雑誌から飛び出てきたような素敵なキッチンにリビング、2階には書斎やマスターベッドルーム、そしてジャグジー!中でも私のお気に入りは、1階の映画鑑賞室兼音楽室にあるスタインウェイ。こちらのお宅、別荘だけに留まらず、マリーナまで行くと寝泊まりできる大きな船もあって、マーサズ・ヴィニヤードと言う島までセーリングしたり、最高に美味しいクラムチャウダーを堪能したり、東海岸の夏をとことん満喫させていただきました。
と、ここまで書くと、インスタ映えしそうなキラキラバケーションですが、私はこのお宅に行くのが毎回怖くて怖くて仕方がなかったのです。
ケープコッドに行くと、大体ピアノを弾いて過ごしました。その音楽室から出ると長い廊下が伸びていて、右に行くとキッチン、左に行くと滞在していた部屋と、お隣はかつてのおばあちゃまのお部屋、更に奥に行くと突き当たりはガレージに向かう扉。そこが!!問題の場所でした。昼間も夜もどんより暗くて、空気がおかしい。こうして思い出しても背筋が凍る。絶対に前を通りたくない!
音楽室での練習も、実はちょっと怖かったのです。なんだか一人ではないような感じ。ある日、それは忘れもしない、Mozartのソナタを練習している時のこと。まるで天国の階段を上っていくような美しいメロディーを弾いていたその時!「Ah~~~~~~~~~」とソプラノが部屋に響き渡ったのです。
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私は全速力で家の中を走り抜け、無我夢中で外に出ました。すると、パートナーとお父様がガーデニングをしているのが見えました。出たっ!出たっ!と言いたいけど言えず(英語じゃ「出たっ!」て言うのかな笑)、「いっ、今、練習をしていたら、ソプラノの声が・・・ソプラノがっ!!!」と慌てふためいて説明すると、
「それはきっとおばあちゃんの声だ。亡くなる直前までコーラスでソプラノを歌ってたんだよ。彼女は歌が大好きだったんだ。きっと、君のピアノと一緒に歌いたくなったんだよ!」
それは・・・光栄です。
この話には後日談があります。休暇を終えてワシントン州に戻った後、家にいると、何処からともなく話し声がしてくるのです。飛行機に乗って耳がおかしくなったのかな、なんて思いながらスルーしていました。
それから1、2週間して日本に戻った時、友人のお母様の知り合いで、宣伝をしないスーパー霊能者のお宅へ誘って頂きお邪魔した時のこと。その霊能者は、私を見て開口一番「あなた!直ぐにこちらに!」と案内され、横になると私のお腹や背中の上を祓い始めました。その後、「海が見える。」から始まって、話てもいないのに私が入江の別荘にいた事を話し始め、家のレイアウトを言い当てます。そして「凄く暗い、気味の悪い場所がある。」と言われてピンときました。
その場所は、昔々色々とあった悲しい場所で、彷徨える魂が未だに留まっているそうです。そして彼女は「あなた、そこから100人以上連れて帰ってきたのよ。」と一言。マサシューセッツからワシントン州、さらには日本まで飛行機で一緒に?え、ただ乗り!?そこじゃない、とは分かってるんだけど笑、どおりでいつも騒がしいわけだ。その方のお陰で、それ以来人の話し声は消えました。
ところで、あのソプラノの正体は、きっとおばあちゃまだったのだと、今でもそう思っています。
渡米した頃は、グランドピアノを弾きたくなると、近くの教会へ行って弾かせていただいていました。思えば、まだ20代前半の右も左もわからないような、英語も決して流暢とは言えない私によくして下さった方が大勢いらして、あの頃のことを思い出すと感謝してもしても仕切れません。音楽が人との繋がりを作ってくれたのは言うまでもありません。
ある日、いつものように練習をしていた時、ノリに乗ってきて気持ちよく弾いていると、あれ?フッと右端を見たら、誰もいないはずなのに足首から下の素足が見える。・・・しかも半透明・・・
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一目散に外に逃げました。よく「幽霊は足がない」と言いますが、ありましたよ!男性のイメージが湧きました。多分、足の大きさやごっつい感じからだと思います。きっと天使なんだ、と思って気持ちを落ち着かせ、速攻で家に帰りました。
もう一つの教会体験は、教会でのコンサートの本番の前夜、リハーサル中の出来事です。ピアノの具合だとか響きなんかも考えつつ、気持ちよ〜く弾いていたその時。
ふと横を見ると(いつも横を見る笑)、反対側の壁にパーーーーーーっと輝く十字が見えたのです。本当に大きく、高い壁の下から上まで届くくらいの眩しい十字!
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と一目散に外に出て、冷静に考えました。午後8時ごろだったと思います。周りには車が走っているので、きっと車のヘッドライトだ!解決解決!びっくりした〜と無理矢理笑顔を作って戻りました。そしてもう一度、ピアノから反対側にある壁を見上げると、高い・・・しかもそこは車のヘッドライトが反射するはずのない場所でした。きっと、明日のコンサートを応援してくれている天使のサインなんだわ!と思うようにして、速攻で家に帰りました。
教会と言う神聖な場所で、清らかな気持ちで音楽と向き合っていると、天国の扉を開けて天使が舞い降りてくるのでしょうか?はたまた、宇宙とも繋がれるようです。
ある時、教会でラフマニノフのエチュードを練習していると、ノリに乗って楽しくなりすぎて、あ〜、宇宙に届きそうだと、完全にナチュラルハイになっておりました。そこへ、前から練習を見たいと言ってくれていた友人が、入ってきていたのです。
彼女には特殊な能力があり、あまりにも凄いので、途中でキャリアを変えて本業にしてしまったくらいです。練習が終わると彼女が、「今、理恵さんの頭から宇宙に向かって金色の光が伸びていたの。」と一言。ナチュラルハイの時は、本当に宇宙まで飛んじゃうんだ笑、とおかしく思ったのをよく覚えています。
私たちが演奏したり楽しむクラシック音楽は、この世のものではないと思っています。私たち奏者は、言うなればイタコ、チャネラーのような存在で、何百年も昔に書かれた音楽を、今の世界に蘇らせるメッセンジャーだと信じています。なので、私の不思議体験がいつも練習中なのと、教会での出来事が多いのも、なんとなく理解できるのです。絶対に聖霊を呼び寄せているし、その波長は宇宙まで届く!
信じるか信じないかは、あなた次第です。
田園都市線「たまプラーザ駅」から徒歩17分、あざみ野行きのバスを使うと往復の坂道も楽です。「あざみ野駅」からは徒歩20分、こちらもバスをお使いになる事をおすすめします。
ピアノを勉強する生徒さんであれば、左手の重要さはレッスン中に先生から頻繁に聞くことの一つだと思います。私もそれを言う講師の一人で、生徒さんには左手の練習方法やどれだけ重要かと言うことを口を酸っぱくしてお伝えしています。生徒さん側からしたら、頭ではわかっていても、中々うまくコントロールできない事が多いです。左手と右手の力加減のバランスが取れなかったり、それ以上に演奏中左手がどれだけ脱力しなければいけないのか加減が難しいのだと思います。私もかつてはそうでした。さて、今回は左手が伴奏の場合の力加減や練習方法などのお話です。
レッスン中部分練習をする場面で、「もっとゆっくり!」という経験ありませんか?ゆっくり?弾いてますよ!こんなにゆっくり!と思っているのに、一体どれだけゆっくりすればいいの?と、言うことで、今回は「ゆっくり練習」について書いてみたいと思います。